平成18年2月21日

第1回実験動物ジョイントセミナー・イン九州の開催にあたって

九州実験動物研究会
会長  浦野 徹

 ご存知のように、我が国の動物に関する親法である「動物の愛護及び管理に関する法律」は、昨年の6月22日に改正され、今年の6月頃に施行される運びとなっています。さらに、本法律の下にある「実験動物の飼養及び保管等に関する基準」についても環境省が見直しを図り、今年の6月頃には作業を終えて公布される予定です。
 これらの法律及び基準は実験動物の愛護を中心に規制するもので動物実験には踏み込んでいません。そこで、動物実験については我が国に統一ガイドラインを作り、さらに基本指針と詳細指針の2本立てとすることで検討が進められています。このうち基本指針については文部科学省ライフサイエンス課のもとに検討が進められ、これについても今年の6月頃に完成する予定です。また、詳細指針については日本学術会議が検討を加えており、現在、急ピッチで作業が進められています。
 このように、我が国における実験動物と動物実験に関わる規制は、今年の6月頃を目途にその枠組みができあがる見込みです。そこで、正確な情報を出来るだけ早い時期に把握することは極めて重要と位置付けました。
 以上のような内容をタイムリーなイベントとして九州地区で企画実行するために、例年の秋の総会とは別に、今回、同様の意向をもつ日本実験動物技術者協会九州支部とジョイントして、第1回セミナーを開催する運びとなりました。演者はそれぞれで最も深く関わっている第一線の方々、すなわち、環境省からは石井敦子専門官、文部科学省からは鈴木達也専門官、そして八神健一教授をお招きしてご講演を戴くところです。皆さん、絶好の機会ですので、お近くの方にも声をかけて戴くなどして奮ってご参加下さい。なお、これらの情報は九州実験動物研究会のホームページ上でも掲載しておりますので御参照下さい。


第1回実験動物ジョイントセミナー・イン九州

日 時:平成18年4月22日(土)  13:00〜16:00
場 所:熊本大学・遺伝子実験施設6階講義室(熊本市本荘2-2-1)

「実験動物と動物実験に関わる規制の最新の動向」
  座長:佐加良英治(九州歯科大学)、浦野 徹(熊本大学)

13:00〜13:40(含む質疑応答:10分)
  演題1:「実験動物と動物実験に関する規制の最近の動き」 
  演 者:浦野 徹(熊本大学 教授)

13:40〜14:20(含む質疑応答:10分)
  演題2:「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準」 
  演 者:石井 敦子(環境省自然環境局動物愛護管理室 動物愛護管理専門官)

14:20〜15:00(含む質疑応答:10分)
  演題3:「研究機関における動物実験に関する基本指針」
  演 者:松尾 泰樹(文部科学省研究振興局ライフサイエンス課 課長)

15:00〜15:40(含む質疑応答:10分)
  演題4:「動物実験の適正な実施に向けたガイドライン(詳細指針)」
  演 者:八神 健一(筑波大学 教授)

15:40〜16:00
  総合討論