九州実験動物研究会設立趣意書(昭和59年6月)

 

 日本実験動物研究会が昭和26年に発足してから、すでに33年になりますが、その間において、実験動物の遺伝学的・微生物学的品質は著しく向上し、また飼育環境の整備にも格段の進歩がみられるようになりました。そして、日本の実験動物科学もいまや国際的に遜色のない一流のものとして成長しつつあります。この背景には、同研究会が開催してきたシンポジウム形式の談話会や、一般講演による研究発表会が大きな貢献をしてきたものと思います。実験動物研究会も昭和57年には学会と名前を変え、これまでの年2回の学会は、昭和59年度からは年1回の集会を開催することになりました。しかし、実験動物関連分野には多くの難問が山積しております。そのため、すでに静岡、関西、岡山には地域別の研究会が結成され、活発な活動が行われています。

 

 一方、九州及びその周辺地域の大学及び研究機関には立派な動物実験施設が建設され、現在では、100人にも及ぶ会員となりつつあります。これらの施設の関係者の間では、かねてより九州地域の実験動物研究会をもってはどうかとの意見が出ておりました。

 

 そこで、全国レベルの学会が年1回となったのを契機として、会員の情報交換、実験動物技術の交流、実験動物科学の啓蒙等を目的として、九州実験動物研究会(仮称)を結成することとなりました。つきましては、九州地域の多くの実験動物及び動物実験関係者の参加と協力をお願い致したいと存じます。なお、当研究会準備委員会では、入会者を募っておりますので、希望者は下記事務局まで御申込み下さい

 

発足人

九州大学医学部附属動物実験施設 助教授 半田純雄

久留米大学医学部動物実験センター 講師 野田安孝

長崎大学医学部附属動物実験施設 助教授 佐藤浩

宮崎医科大学附属動物実験施設 助教授 土屋公幸

熊本大学医学部附属動物実験施設 助教授 浦野徹

鹿児島大学医学部附属動物実験施設 助教授 山内忠平

宮崎大学農学部獣医学科家畜生理学 教授 江藤禎一