九州実験動物研究会 紹介
会長 浦野 徹(熊本大学)
九州実験動物研究会は、実験動物および動物実験に関する知識、技術、情報を会員相互で交換することにより、九州および周辺地域における実験動物学ならびに関係諸科学の発達を図ることを目的として、1984年6月に発足しました。初代の会長は故山内忠平先生で、その後、半田純雄先生(元九州大学)、佐藤浩先生(元長崎大学)、毛利資郎先生(元九州大学)と受け継がれ、現在は5代目の会長として私が務めさせて戴いております。
本研究会は、前述の目的を達成するために、定期的に毎年秋の時期に1回開催される総会および会誌「九州実験動物雑誌 Kyushu Journal of Experimental Animals」の発行を中心に活動を展開してきました。その後、1994年からは本研究会総会と日本実験動物技術者協会九州支部研究発表会とは、適宜同じ開催地で期日を前後させるようにして合同開催してきました。さらに、これらの定期的に開催される総会とは別に、緊急に会員に情報を提供すべきであると判断された場合の不定期な学術集会として、2006年4月に「第1回実験動物ジョイントセミナー・イン九州」をスタートさせ、その後1~2年に1回の割合で、日本実験動物技術者協会九州支部あるいは日本実験動物協同組合九州支部とジョイントしながら開催しています。つぎに、本会の活性化をはかるさらなる方法として平成17年に「山内・半田賞」を制定し、九州実験動物雑誌における原著もしくは本研究会総会で発表された演題の中から、特に優れた若手の研究者1名を選んで本賞を授与しています。また、海外の実験動物領域の関係者と学術交流を行なうために、本研究会と中国の広東省実験動物学会、海南省実験動物学会および遼寧省実験動物学会との間でそれぞれごとに学術交流協定を結び、相互に会員を派遣するなどしています。
このように、本研究会は発足当時と比較すれば活動内容もかなり充実してきたことは明らかですが、しかし、最近になって我が国の実験動物界全体が一つの節目を迎えているのと同様に、本研究会も新たな道を模索しなければならない時期に直面しております。本研究会をさらに充実・発展させていくためには、会員の皆様および役員と評議員の総力をあげて、山積みされた問題を解決してこの時局を乗り越えていかなければなりません。この問題解決の一つとして、只今ご覧戴いているホームページについても今まで以上に内容を刷新・充実させる必要があります。ホームページの内容について、会員の皆様からのご意見をお待ちしています。
本文をお読み戴いた会員の皆様におかれましては、今後益々本研究会のためにご活躍戴くことを祈念いたしますし、また、会員以外の皆様におかれましては、これを機会に本研究会に入会して戴ければと思います。 (2011年2月1日記す)